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健康相談を求められても応えられないジレンマ

2015年12月18日 (金)

◆慶應義塾大学薬学部の全国調査で、薬局等で血糖自己測定を行う検体測定室を運営する薬剤師のジレンマが浮き彫りになった。利用者の多くは、薬剤師に測定結果を踏まえた生活習慣などに関する健康アドバイスを求めており実際に生活習慣の相談などを求められた経験のある薬局は8割を超えた
◆利用者からすれば、せっかく薬局で血糖を測ったのに一般論の回答しか聞けなければ、何の示唆も得られないに等しく、すっきりしないだろう。薬剤師にとってもガイドライン上の規制があるとはいえ、やりづらさを認識しており、お互いにストレスを抱えた状態にあるのは健全でない
◆そもそも、国が健康サポート薬局のあり方として、積極的な健康相談対応を促しながら、検体測定についてはガイドラインで薬剤師の行為を縛っていることに矛盾がある
◆薬剤師が食事や運動など生活上の注意をすることは違法行為とされ、未だ医師会との関係も課題だが、権益ということでなく、もう少し大局的な観点で地域の健康のあり方を議論すべき時期ではないか。



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