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ニッチ領域に挑むアイルランド企業”No.5”

2007年11月14日 (水)

シュネール・メディカル(Chanelle Medical)

【世界水準の品質と安定供給で信頼確保】

品質管理は万全を期す
品質管理は万全を期す

 シュネール・メディカルは、欧州でも屈指のジェネリック医薬品製造・開発企業である。GMPに準拠した最先端の生産工場を持ち、高度な製造工程によって質の高い製品を世界の製薬企業に提供している。

 主な業務は、欧州市場向けにジェネリック医薬品の申請資料を作成することだが、錠剤やカプセル剤、粉末、分包包装などジェネリック医薬品の受託製造、開発も行っている。その生産能力は、年間ベースで錠剤20億個、カプセル剤30億個と極めて高い。既に約40品目のジェネリック医薬品の開発に携わっているなど、ジェネリックメーカーとしては欧州トップクラスの企業と言える。

 ジェネリック医薬品の製造に当たっては、ICHガイドラインに基づいた安定性試験、GCPに準拠した生物学的同等性試験のモニタリングを行うなど、世界水準の品質を確保。市販後の製品供給についても、特許期間終了後のスムーズな発売、長期的な安定供給によって信頼性を高めている。

 既にシュネールは、欧州にとどまらず、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカのジェネリックメーカーと取引しており、完成した製品はこれら各国で承認されている。

 ただ、日本市場への展開は、ジェネリック医薬品のシェアが低いこと、欧州と距離が離れていることもあって、なかなか接点がなかった。事業開発部長のシアラン・バーク氏は、「日本のジェネリック医薬品のシェアが、急に欧州並みになるとは考えていないが、世界第2位という巨大な医薬品市場には興味がある」と話す。「欧州におけるわれわれの実績に興味を持ってもらい、うまく日本のジェネリックメーカーにアプローチしていきたい」と日本市場への進出に前向きな姿勢を示している。

 欧米では、品質に関して第三者機関がチェックしているが、日本ではまだ安定供給も含めてジェネリック医薬品に対する不安感が拭い切れていないのが現状。バーク氏は「全て欧州基準で認められた製品が日本に届くことになる。そこがビジネスとして狙い目になるかもしれない」と話している。

(おわり)



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