国立医薬品食品衛生研究所薬品部の伊豆津健一氏は20日、岐阜市で開かれた日本薬剤学会年会で講演し、経口固形製剤のジェネリック医薬品(GE薬)開発時に、健康成人を対象にした生物学的同等性(BE)試験を免除する「BCSバイオウェーバー」を導入する国や地域が広がっていると語った。日本で導入する場合には、試験法の細かな基準設定や、医療従事者や国民の理解が必要になると指摘。また、導入後は、開発コストの低減に伴って海外GEメーカーの日本市場参入がさらに進む可能性があるとの見通しを示した。
BCSバイオウェーバーとは、経口固形製剤の主薬の溶解度、膜透過性、製剤の溶出性、添加剤などが基準を満たす場合に先発品とGE薬の類似性は高いとして、健康成人を対象にしたBE試験を免除する考え方。健康成人に対する科学的な必要性のない薬物曝露は避けるべきという概念や、開発費の抑制が背景にある。
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