「街とのつながり」が大切
厚生労働省の前薬剤管理官だった中井清人氏(国立がん研究センター)は、今後の薬局・薬剤師のあり方について「病棟薬剤業務のような活動を、いかに地域に広げられるかにかかっている。ボトムアップは無理。薬を渡した後にどう評価するかを焦点にモデル(事業)展開し、良いところを伸ばしていく必要がある」と、その焦点を転換する必要性を訴えた。9月28日、都内で開かれたワークショップ「地域包括ケアと薬局・薬剤師の役割」で述べた。このほか、飯島康典(上田薬剤師会会長)、小森雄太(薬樹社長)、矢吹拓(栃木医療センター内科医長)の3氏がそれぞれの立場から講演、参加した医療福祉関連の多職種との間で質疑が交わされた。
中井氏は、地域包括ケアシステムにおいて薬局を地域でどう使うかが焦点になるとした上で、「昔は(薬を)飲んでもらうことが重要だったが、今後は渡した後が重要。きちんと評価し、医師にちゃんとつなげることが大事」と指摘。具体的には、在宅業務において医師と薬剤師が連携し投薬数が減少したとする狭間研至氏(ファルメディコ)らによる検討成績を引用。投薬後の薬剤師によるフォローアップの重要性を指摘した。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。