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薬害肝炎の被害者救済法が成立

2008年1月11日 (金)

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 薬害C型肝炎被害者を救済する法律(議員立法)が11日、参議院本会議で全会一致で可決され、成立した。血液製剤フィブリノゲンや第IX因子製剤の投与と感染との因果関係がカルテなどで認められれば、投与時期は問わず、症状に応じ1200万円から4000万円の一時金を被害者に支給するのが柱。一時金は国と製薬企業が負担する。負担割合は今後決める。国は、国3分の1、企業3分の2を軸に協議に臨む考えだ。

 法案は昨年12月23日、福田康夫首相が、自民党総裁として救済対象範囲を限定しない形での被害者の一律救済を表明したことを受け、年末に与党と原告弁護団の間で内容を詰めた。法案前文では、今回のケースを「薬害事件」と明記。被害の発生と拡大の責任は政府にあることも認めるなど、原告側の要望が反映された形。そのこともあり野党も賛成に回った。

 一時金は、慢性C型肝炎の進行による肝硬変・肝癌・死亡の場合4000万円、慢性C型肝炎2000万円、それ以外の無症候性キャリア1200万円。医薬品医療機器総合機構に設置する基金を通じて支給される。進行性の疾患であることから、症状が悪化した場合、その症状に応じた一時金と既に受け取った額との差額も支給する。

 基金の規模は200億円程度で、一旦全額を国が負担した上で、企業も応分の負担をする。負担割合は今後の協議で決めるが、舛添要一厚生労働相は国自身の負担は3分の1を軸に協議に臨む考え。

 関係血液製剤の投与と感染との因果関係などの認定は、裁判所が行う。現在、原告は200人程度だが、今後の追加提訴者を含め、認定を受けられるのは1000人程度とみられている。

 薬害被害者以外の肝炎患者のインターフェロン(IFN)治療に対する医療費助成を柱とした、国会に提出済みの与党と民主党のそれぞれ肝炎対策法案は、一本化を目指して協議しているが、助成額などで折り合わず、引き続き協議することになった。患者からは、与党案の月5万円の患者負担額は重すぎるとの声があるほか、IFN以外の抗ウイルス剤などの他の薬剤による治療にも助成すべきとの声も強まっている。

 被害救済をめぐっては昨年12月20日に国が、大阪高裁の和解協議に提出する和解修正案を発表したが、責任の所在があいまいな上、被害救済範囲が限定的であり、範囲外の被害者は別途補償を行うという内容に、被害者を区別せず一律に救済を求める原告側は猛反発。協議の打ち切りを通告する事態となった。

 そんな中で同月23日、判決に縛られる司法と法の下の運用が原則の行政では救済策に限界があると判断した福田首相は、議員立法による一律救済を表明。25日には原告団と首相官邸で初めて面会し、福田首相は、「皆様方には、長年にわたり心身ともに大変ご苦労をおかけしました。今日まで言葉に尽くせない思いを重ねてきたことと思います。この場をお借りしてお詫び申し上げます」と謝罪していた。

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