関係者を集め検討会設置

黒川氏
くすりの適正使用協議会(RAD-AR)は、2017~19年度中期活動計画を発表し、新たな取り組みとして、今年末をメドに、日本薬剤師会や日本製薬工業協会、日本医師会などと共同で「誤解を与えない医薬品情報のあり方に関する共同ステートメント(仮)」を策定することを明らかにした。黒川達夫理事長は8日、都内で記者会見し、インターネットなど様々なチャネルから発信される医薬品情報が、「良い薬か悪い薬か」といった単純化された形で提供されている実態もあるとし、「医薬品には個々の診断や調剤があり、服薬指導をベースに(提供するべき医薬情報)は刻々と変わる」と二元論での医薬品情報提供を危惧。「国民は、正確な医薬品情報を求めている」とし、共同ステートメント策定の意義を語った。
新規作用機序の薬剤が次々と上市される一方、多剤耐性菌による感染症や個々の遺伝子異常で生じる癌など、アンメットメディカルニーズの高い疾患も数多く存在する中で、国民の医薬品に関する興味・関心はますます高まっている。最近はインターネットの発達で、様々なルートから大量の情報を取得できるようになったが、黒川氏は、「偏った情報が混在していることも事実であり、何を基準に正確な情報と判断するかがより難しくなっている」と指摘し、一般者が正しい医薬品情報を見極める難しさを指摘。「医療従事者全体が(よりよい情報提供活動に対して)、寄与する余地があるのではないか」と訴える。
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