◆先日、東京で開催された第50回日本薬剤師会学術大会の分科会の一つに、「受動喫煙防止に向けた多職種の連携」がテーマに取り上げられた。東京都薬剤師会をはじめ、都医師会や都内の小学校の養護教諭などが講演した
◆その中で「受動喫煙防止法」に関する言及があった。日本には現在、受動喫煙防止法はなく、これは世界的にも非常に珍しいことだとされ、「吸う権利は百歩譲ってあってもよいとは思うが、他人に吸わせる権利はないはず」との指摘が印象的だった
◆厚労省研究班の推計で、日本では年間に約1.5万人が受動喫煙が原因で死亡しているというデータが示されたという。これは交通事故死亡者数の実に4倍近い数字で、分科会でも「非常に大変な状況」であることが強調された
◆タバコは嗜好品で、吸う本人の自由といった考えはもはや通用しなくなっているのかもしれない。仮に、通用する中に今現在はいる喫煙者も、受動喫煙が及ぼす影響を、そして喫煙時の煙の行方を、気にすべきだと再認識させられる分科会であった。
「他人に吸わせる権利はない」
2017年10月27日 (金)
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