東邦大学医学部教授の岩崎泰雄氏、ニュージェン・ファーマCEO兼北里大学客員教授の池田穣衛氏らによる共同研究チームは、神経や細胞の保護に働く蛋白質「NAIP」が筋萎縮性側索硬化症(ALS)の診断や経過を予測できるバイオマーカーとなることを発見した。NAIP量の測定により、早期診断や治療介入の可能性や、NAIPを標的として治療薬開発につながることが期待される。研究成果は、英科学雑誌「サイエンティフィック・リポーツ」のオンライン版に公開された。
同研究は、岩崎氏、池田氏が、東邦大学医学部の狩野修講師とシミックグループの分析受託機関「シミックファーマサイエンス」の研究グループと共同で行っているもの。ALS患者18人と年齢適合健常者12人を対象に、末梢血の単核細胞で発現しているNAIPと運動機能を評価するALS機能評価スケール「ALSFRA-R」との相関について追跡調査を行い、患者と健常者のNAIP発現量の差を4カ月ごとに12カ月間経時的に観察した。
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