ヤンセンファーマは、多剤耐性肺結核に対するアデノシン5-三リン酸(ATP)合成酵素阻害剤「サチュロ錠100mg」(一般名:ベダキリンフマル酸塩)を新発売した。多剤耐性肺結核における多剤併用療法の1剤となる。
同剤は、ジアリルキノリン系の新規抗結核薬で、結核菌のエネルギー生成に必須であるATP合成酵素を特異的に阻害し、増殖期と休眠期の双方の結核菌に対して殺菌作用を示す。希少疾病用医薬品に指定。
多剤耐性肺結核をめぐっては、治療選択氏が限られているだけでなく、菌陰性後も18カ月間の継続的な投与が必要であり、既存の抗結核薬と交差耐性を示さない新薬を含む併用療法の開発が課題となっている。