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近づく登録販売者試験、様々な課題が

2008年4月18日 (金)

 1日から登録販売者制度がスタートした。2006年の改正薬事法に伴い新設された医薬品販売の専門家である登録販売者、その認定試験が各都道府県で実施される。各自治体の薬務主管課にとっては、今年度の新規事業の中で最大イベントといっても過言ではない。試験実施3カ月前までには試験の概要を示すことになっている。既に試験実施要綱などを公示した都道府県もあるが、概ね8月に集中しそうな様相だ。

 今年度に実施される登録販売者試験は、自治体にとっては「初物づくし」。そのため昨年度は、受験者数の想定や試験会場の確保などに取り組んだ。また、受験地制限がない同試験において、受験者をある程度分散化させるため、ブロックや近隣自治体同士で、早い時期から試験実施日の統一を図るといった調整も行われてきた。

 本紙では現在、各都道府県に対して試験実施概要などの調査を実施(弊社ホームページで随時更新)している。15日までには東京都、神奈川県、愛知県、大阪府の4都府県がそれぞれ試験実施内容を公示したほか、多くの自治体が5月中には公表する方向にあることも分かった。

 エリア単位で試験日を統一して実施されるという前提に立てば、既に公表されている自治体の日程から考えると、北海道・東北エリア8月20日、関東エリア8月12日、中部エリア9月17日、近畿エリア8月31日、九州エリア8月24日という感じだ。日程未定とする中国、四国の両エリアも各統一日程で行われる見込みであり、第1回の試験実施日は、現段階で少なくとも5パターンある。

 受験願書の受け付け期間にも開きがある。既に公示している中で、東京都は約1週間、大阪府も約2週間と短期間。一方、神奈川県は約1カ月、愛知県は約2カ月と長い期間を設定している。

 第1回の登録販売者試験には、既に多くのドラッグストア企業が、非薬剤師社員やパートを受験させる方針を示している。また一般の薬局・薬店の従業員、一部異業種を含めると、受験者は相当な数に上ると予想される。それだけに受験機が失われないような対応が、各自治体には望まれるところだ。

 登録販売者試験の受験資格については、実務経験1年以上が設定され、さらに実務経験では開設者による月80時間以上連続勤務の証明が必要になる。多数の受験者が想定される中で、都道府県にとっては、受験資格の確認作業が最も繁雑な務になる。

 その一方で受験資格審査に関して、書類不備など以外には特別な確認作業は行わないという自治体の声も聞く。「虚偽がない」という性善説に立って、作業を迅速に進めようという考え方なのだろう。

 大阪府の登録販売者試験要領には、「受験申し込みで虚偽や不正のあった場合、受験は無効。合格通知の発送後に判明した場合も合格を取り消す」ことが明記されている。実際、膨大な受験申請があれば、開設者の証明書の真偽を一つひとつ確認することは不可能に近い。しかし、開設者が虚偽の証明を行った場合の罰則規定等は、どこにも明文化されていない。

 生命関連商品である医薬品を販売できる認定試験だけに、最初の入り口の段階でもモラルが問われるべきだ。今後、虚偽証明の抑止力という意味からも、検討すべき課題になるのではないか。




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