日本女性薬剤師会は、2018年度学術講演会「性の健康を考える―未来世代を守るために」を24日午前10時から、東京・横網の国際ファッションセンターで開催する。
世界の多くの国では低用量ピル(Oral Contraceptives:OC)の購入に処方箋が不要なこともあり、その使用率は高く、OCをめぐる状況はわが国とは異なっている。また直近では、緊急避妊薬のスイッチ化が議論されたが、日本産科婦人科学会などの意見を踏まえ、現状では妥当ではないとの結論に至っている。
一方、わが国では1999年6月に、避妊目的のOCが認可された。現在わが国では、月経困難症の治療薬として認可され、治療目的のOC療法が行われ、中用量ピルも認可されている。
そうした状況を踏まえ、健全な青少年、母性、子供、そして働く女性を守るために、OCは適正使用されているのだろうか。安全確保に基づく薬物療法を基本とし、国民の健康に貢献する薬剤師はOCの基本を学ぶ必要がある。避妊は男女に共通した課題となっている。こうした観点から、今回の学術講演が企画された。
講演会では日本産婦人科医会常務理事も務める安達知子氏(愛育病院院長)が「性の健康―避妊とOCの現状と薬剤師への期待」、同医会幹事を務める鈴木俊治氏(葛飾赤十字産院副院長)が「性感染症の実態と治療―梅毒の再流行とSTI蔓延に対する取り組み」、厚生労働省大臣官房審議官の森和彦氏が「最近の医薬行政について」を講演する。
このほか、ランチタイムには製薬企業各社による「今、製薬会社が女性をきれいにする―製薬会社が作る化粧品」を、ポスター展示として「ポスターで広げよう女性薬剤師会のネットワーク」を予定している。
受講対象は男女問わず全国の薬剤師と薬学生、定員400人(先着順)、参加費は7000円(事前申し込み・軽食付、学生無料)
申し込み先・問い合わせ先は、会員の場合は各都道府県女薬。非会員の場合は日女薬事務局(TEL03-3621-0489、FAX同0521、e-mail:jwpa@khh.biglobe.ne.jp)