◆ファージセラピーが世界的に注目を集めている。細菌内で増殖し、最後は細菌を破壊するウイルス「バクテリオファージ」を使って、細菌による感染症の治療を目指すものだ
◆1920年代から研究を続けてきた東欧諸国だけでなく近年は、薬剤耐性(AMR)対策に役立つ可能性があるとして、西側諸国も関心を示すようになった。細胞特異的であり副作用は小さい。薬剤耐性菌であっても必ず対応したファージが自然界に存在するという
◆医薬品化のハードルは高い。ウイルスを使うこと、ファージの遺伝子は変化するため均一な品質を保ちづらいこと、環境中には類似のファージがあり特許を取得しづらいことなどがその理由だ
◆そんな状況にもかかわらず、海外では既にファージセラピーのベンチャー企業が複数設立されているそうだ。畜産分野での活用や、ヒトへの緊急医療などを目指し研究開発を進めている。米国食品医薬品局も関連シンポジウムを開き、支援している。将来どんな応用が実現するのか。今後の進展に期待したい。
「ファージセラピー」
2018年06月11日 (月)
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