ナパジェンファーマは、免疫細胞だけに作用する核酸医薬の創薬プラットフォーム技術を強みに、癌や自己免疫疾患など免疫に関連した幅広い疾患に奏効する薬剤の創出を目指す。第1号製品のRNA干渉(RNAi)医薬品の「NJA-730」は、急性期移植片対宿主病(GvHD)の適応症で夏頃には第II相試験を開始する。今後は、GvHDのみならず、臓器移植への適応拡大にも取り組むほか、様々な創薬標的に対応した汎用性の高い核酸医薬のプラットフォーム技術を実現したい構えだ。取締役研究開発担当の有馬賢治氏は、本紙のインタビューに対し、「核酸医薬を開発する他社がDDS技術を研究しているが、ナパジェンは、免疫細胞に特異的に核酸医薬品を運搬する技術を保有する唯一の企業。日本発アイデアを世界に発信していきたい」と話す。
ナパジェンは、2004年に米国カリフォルニア州で設立された、アクティブターゲティング核酸DDS技術に特化したバイオベンチャー企業。従業員は20人で東京農工大内に日本法人を設立。有馬氏は、「14年にベンチャーキャピタルから本格的な投資を受け、製薬を目指した研究が始まった」と述べる。
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