第70回日本東洋医学会学術総会は6月28~30日の3日間、東京新宿の京王プラザホテルを会場に開かれる。テーマは「伝統の継承と近未来へのチャレンジ」としており、今回も特別講演や各種シンポジウム、セミナー、ポスターによる一般演題をはじめ幅広い発表演題が予定される。会頭の花輪壽彦氏(北里大学東洋医学総合研究所名誉教授・名誉所長)も、70回という節目の記念大会ということで「華やかさと明日への展望が見えるような、チャレンジングな学術総会にしたい」と抱負を述べている。
現時点で予定されている特別演題は次の通り(学術総会ホームページ〈http://convention.jtbcom.co.jp/70jsom/〉参照)
▽会頭講演=『漢方の「小成」から「大成」をめざそう!』
▽特別講演=「合気道とは」(合気道道主・植芝守央)、「日本の医療の過去・現在・未来」(日本医師会常任理事・松本吉郎)、「暗黙知と形式知」(一橋大学名誉教授・野中郁次郎)
▽教育講演=「新元号版『医界の鉄槌』」(あきば伝統医学クリニック・秋葉哲生)
▽招待講演=「AI、IoT、ビッグデータと漢方医学」(名古屋大学・水野正明)、「ヨーロッパにおける日本漢方の現況と課題」(ウイーン・Bernd Kostner)、「WHOの伝統医療安全対策、ICD-11に伝統医療が編入された意義」(WHO本部・Zhang Qi)、「医療制度をとりまく現状と課題」(厚生労働省保険局)
▽シンポジウム=教育シンポジウム「漢方医学教育の現状と課題」、標準化シンポジウム「漢方診療法の標準化について」、医史学シンポジウム「現代漢方を揺るがす新出資料の発見」「日本新出資料~日本漢方の種々相」、鍼灸シンポジウム「経絡・経穴とは何か?~その科学的アプローチ」、生薬シンポジウム「漢方薬利用の近未来~最近の研究成果を踏まえて」、養生シンポジウム(公開シンポジウム・市民公開講座)「養生を知り、現代に活かす」、スポンサードシンポジウム
▽セミナー=伝統医学セミナー(現代漢方医学の礎を築いた北里の先達たち)、漢方入門セミナー、鍼灸入門セミナー、漢方薬剤師セミナー
▽その他学会本部関連企画=健康保険担当委員会シンポジウム、JLOM報告会・用語および病名分類委員会、生薬原料委員会シンポジウム、国際シンポジウム、漢方薬の副作用に関するシンポジウム──など。