東京都の品川薬剤師会は、患者の健康関連QOL値を容易に算出できるアプリを開発し、薬局現場での活用を開始した。痛みや不安の程度など五つの質問に対する回答をもとに健康関連QOLを数値化できるツール「EQ-5D-5L」を用い、回答の入力やQOL値の算出をアプリ上で容易に行えるようにした。QOL値の経時的な変化は、薬の効果を評価したり、副作用を疑ったりする手がかりになる。将来は費用対効果の評価にも活用できる可能性がある。
世界で汎用されている「EQ-5D-5L」は、[1]歩行[2]着替えなど身の回りの管理[3]仕事や勉強など日常活動[4]痛みや不快感[5]不安やふさぎ込み――の5項目の程度をそれぞれ5段階で回答してもらい、回答者のQOLの状態を数値で表すもの。「24315」「32542」など5の5乗、3125通りの回答が存在し、各回答には0~1の範囲内の数値がQOL値として割り当てられている。数値が低いほどQOLの状態は悪いと見なされる。
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