国内製薬企業が他人の細胞を用いた他家キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法の開発に相次いで参入している。国内で承認されたCAR-T療法「キムリア点滴静注」(一般名:チサゲンレクルユーセル)は患者自身の細胞を用いた治療法となっているため、高い製造コストが問題となっているが、製薬各社は大量生産が実現可能な他家CAR-T療法に勝機を見出し、癌領域での競争力強化を図る構えだ。
キムリアは、患者の末梢血から採取したT細胞にCD19を標的とするCARを発現させ、その細胞を静脈内に点滴投与する治療法。血液癌の一部で高い奏効率を示す一方、患者一人ひとりに対応したオーダーメイド治療であるため、製造コストの高さや商業化の面で課題があった。
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