中外製薬は、国内初のNTRK融合遺伝子陽性固形癌治療薬「ロズリートレクカプセル100mg・同200mg」(一般名:エヌトレクチニブ)を新発売した。NTRK陽性であれば、成人・小児を問わず癌種横断的に投与できる。
同剤はTRKファミリーとROS1を阻害することで、NTRK融合遺伝子またはROS1を持つ癌細胞の増殖を抑制する。用法・用量が成人と小児で異なり、成人ではエヌトレクチニブとして1日1回600mg、小児では600mgを超えない範囲で1日1回300mg/m2(体表面積)を経口投与する。
NTRK融合遺伝子陽性癌は、非小細胞肺癌や大腸癌、悪性黒色腫、甲状腺癌など複数の癌種で発生するが、どの癌種でも陽性率1%未満となっている。
NTRK融合遺伝子の検出については、中外が販売する遺伝子変異解析プログラム「ファウンデーションワンCDxがんゲノムプロファイル」を用いてロズリートレクのコンパニオン検査を行う。