エーザイの内藤晴夫CEOは10月30日、都内で開催した中間決算説明会で、来年に米国で申請予定のアルツハイマー病(AD)治療薬「アデュカヌマブ」に言及。高用量群で有効性を示した第III相試験の独自解析結果を受け、「アミロイドβ凝集体の除去は、認知機能の悪化の抑制や日常生活機能の向上をもたらすことが大規模試験で証明された」と強調。「BAN2401」の第II相試験結果も踏まえ、アミロイドβ仮説の妥当性が支持される結果だとし、「2剤で異なる効果を活用し、認知症フランチャイズを構築する」と語った。
アデュカヌマブをめぐっては、二つの第III相試験「EMERGE試験」「ENGAGE試験」を実施していたが、独立データモニタリングによる無益性解析で、主要評価項目を達成する可能性は低いとの予測結果が示され、試験中止を発表していた。しかし、より大規模な症例数で独自に解析したところ、高用量群で良好な結果が得られたとし、突如、開発中止を覆して来年の早い段階で米国申請を目指す決定を行った。
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