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「生物学的製剤」使い方の点検を

2008年08月01日 (金)

◆関節リウマチ(RA)患者に生物学的製剤を投与する場合、抗リウマチ薬「メトトレキサート」(MTX)の併用が必須とされている。生物学的製剤にMTXを併用すると、関節破壊の進行が抑えられるためだが、日本ではMTXの投与量が少なく、生物学的製剤の効果を十分生かせていないとされてきた
◆実際、欧米の承認用量が週15mgなのに対し、日本では週8mgまでしか認められていない。問題は、MTXの低用量が生物学的製剤の効果に影響するならば、高価な薬剤費を負担する患者が不利益を被ることだ。臨床現場では、ほとんど効果のない2mg、4mgの投与例が多いと聞くが、これでは生物学的製剤とMTXの力を発揮できない
◆たとえ関節破壊を抑制できても、患者の痛みは残ると言われる。だとすれば、MTXの承認用量を増やした上で、薬剤をうまく使うことは最低条件であろう。ただ、国内でMTX高用量の安全性は担保されておらず、その点に慎重さが求められるのは当然だ
◆今年に入ってヒト型抗体が次々と登場してきたが、MTXの増量を含め、生物学的製剤の使い方をもう一度点検する時期に来ている。



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