小児用ピーナツアレルギー治療薬、米FDAが初の承認

2020年02月26日 (水)

この記事は2020年02月26日に配信された記事です。
配信日から2年以上経過している為、最新情報ではない可能性があります。

 米食品医薬品局(FDA)は1月31日、小児のピーナツアレルギー治療薬としてPalforzia〔一般名Peanut(Arachis hypogaea) Allergen Powder-dnfp〕を承認した。

 Palforziaはピーナツ由来の粉末で、今回の承認では、ピーナツアレルギーが確認された4~17歳の小児に対する投与開始が認められた。同薬を服用している間は、引き続きピーナツの摂取を避ける必要がある。「ピーナツの摂取を回避しながらPalforziaを服用することは、ピーナツアレルギーを持つ小児におけるアレルギー反応のリスク低減に役立つ、FDAが承認した治療選択肢となる」とFDA生物学的製剤評価研究センター長のPeter Marks氏は述べている。

 Palforziaはアレルギー症状の緊急治療薬として使用することはできない。投与は、初回投与量を1日で漸増し、次いで数カ月かけて、11段階に分けて漸増する。初回の投与量増量ならびに、その後の各段階における初回の投与量増量は、重篤なアレルギー症状が出る可能性を踏まえて、医療機関において医療従事者の監督のもと行う。11段階にわたる増量が完了した患者は、維持療法フェーズに入ることができる。

 投与量増量段階で使用するPalforziaは、色分けしたカプセルに充填されており、維持療法で使われるものは小袋に包装されている。同薬は、アップルソースやヨーグルトといった少量の半固体食品と混ぜて服用してもよい。

 承認は、Palforziaの有効性を検証した、ピーナツアレルギー患者約500人を対象にしたランダム化二重盲検プラセボ対照比較試験のデータに基づいている。6カ月間に及ぶ維持療法後の経口チャレンジで、ピーナツタンパク質600mg(維持療法におけるPalforziaの1日当たりの摂取量の2倍)に忍容性を示し、軽度のアレルギー症状のみが認められた対象者の割合は、Palforzia投与群では67.2%だったのに対し、プラセボ群では4%であった。

 ピーナツアレルギー患者約700人を対象とした2件の二重盲検プラセボ比較対照試験において最も多く報告されたPalforziaによる副作用は、腹痛、嘔吐、悪心、口腔内のうずき、口および耳のそう痒感、咳、鼻水、咽喉刺激感および絞扼感、蕁麻疹、喘鳴、息切れ、アナフィラキシーであった。

 承認はAimmune Therapeutics社に対し与えられた。(HealthDay News 2020年2月3日)

Source
https://www.physiciansbriefing.com/allergy-1/food-allergy-news-16/first-drug-approved-for-treatment-of-peanut-allergy-in-children-754533.html

More Information
https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-approves-first-drug-treatment-peanut-allergy-children


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