服薬期間中のフォローアップ支援
PHCでは、デジタル技術を活用した薬局運用ソリューションを展開している。その中で、電子版お薬手帳アプリ「ヘルスケア手帳」は2014年のリリース以来、順調に支持を獲得し、現在の利用者は55万人を超え、導入薬局店舗数も約3300店舗を誇る。服薬情報の管理だけでなく、処方箋の事前送付機能を備えており、来局時の待ち時間を削減でき、新型コロナウイルスの感染リスクを低減できる。患者とのコミュニケーションをより円滑にするための「フォローアップ・メッセージ機能」も搭載している。
「ヘルスケア手帳」サービスは服用薬の管理だけでなく、薬局へ処方箋を事前に送信することで、患者の薬局での待ち時間の削減を目的とする保険薬局向けのサービス。
ヘルスケア手帳に搭載されている「フォローアップ・メッセージ機能」は、かかりつけ薬局として、そして、薬機法改正に伴う昨年9月から新たに義務化された服薬期間中のフォローアップ(薬剤使用状況の把握と適切な情報提供)を補助することが目的。薬局側からメッセージを送ることができ、患者側は直接メッセージを入力して返信する以外にも、選択肢や電話の希望時間を選ぶだけの簡単操作で返信することも可能となる。また、薬局側はメッセージを定型文から選択でき(自由文入力も可能)、患者の回答要否も設定できる。送信予約ができる(即時送信も可能)ほか、送受信履歴が記録できる。
ヘルスケア手帳は、同社のレセコン「Pharnes」と連携することが可能。これにより、業務の効率化だけでなく、情報がシステム間で共有されることでより綿密な患者サービスの向上を図ることができるサービスと言えよう。

具体的に見ると、来局時にはQRコード付きの処方箋をヘルスケア手帳から送信することで、電子データとして簡単にレセコンへ取り込むことも可能だ。従来通り、処方箋を撮影して送るだけで、二次元バーコードを解読し、デジタルデータとしてレセコンへ送信され、処方箋の直接取り込みを実現する。患者の来局前に処方入力が完了する。調剤時には他科受診・併用薬チェックという面で、電子薬歴上でヘルスケア手帳の内容を確認・他薬局での調剤情報を薬歴表紙に取り込むことができる。
患者へ薬を渡した後は、調剤情報を当日分または過去歴一括でレセコンからヘルスケア手帳へ直接送信できるため、患者は調剤歴のQR読み込みが不要となる。レセコンの帳票発行時に送信することで、ヘルスケア手帳へ服用履歴データを蓄積することが可能となっている。
フォローアップ・メッセージ機能により、電子薬歴システムに患者とのコミュニケーション記録を残せるため、質疑内容を入力する手間が削減されると共に、電子薬歴システム上で容易に患者とのコミュニケーションを確認することができる。
このようにヘルスケア手帳は、レセコンとの調剤情報の共有、業務効率化によりかかりつけ薬局/かかりつけ薬剤師をサポートする。
PHC(ヘルスケア手帳)
https://www.phchd.com/jp/medicom/healthcarenote