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【2009年年頭所感】社会保障取り巻く課題に対応‐厚生労働大臣

2009年1月1日 (木)

厚生労働大臣 舛添 要一

舛添 要一氏

 一昨年の就任以来、年金記録問題、薬害肝炎問題、医師不足や緊急医療体制の整備など医療をめぐる問題、派遣労働などの雇用に関する問題、食品の安全性の確保、新型インフルエンザに対する備えなど、省を挙げて国民生活に直結する課題について、取り組みを進めてまいりました。

 例年の予算編成上の大きな課題であります社会保障費の2200億円削減につきましては、2009年度予算案におきまして、財源を確保することにより、国民の負担減につながる後発医薬品の使用促進によるものを除き、行わないこととなりました。

 わが国の社会保障は、世界に誇るべき国民皆保険・皆年金をはじめとする各種の制度を整え、世界最高水準の長寿などの成果を上げてきました。しかし、急速な少子高齢化、医師不足や雇用の問題、年金記録問題など、国民の皆さんにとって社会保障に不安が生じているのも事実であり、セーフティネットとしての安心感・信頼感を高めるためには、今後の社会保障に関する負担の増加や機能強化といった課題に対応していくことが必要です。

 昨年、社会保障国民会議において、社会保障のあるべき姿と今後の改革の方向性についての議論の土台が示されると共に、持続可能な社会保障制度の構築等に必要となる安定的な財源を確保するための「中期プログラム」が策定されたところです。

 社会保障の機能強化と安定財源の確保は、車の両輪として対応を進めていくことが必要であり、国民から安心・信頼される社会保障制度を次の世代に引き継ぐことができるよう、全力で取り組んでまいる所存です。

 医療制度につきましては、長寿医療制度では、政府・与党決定に基づいて、所得の低い方の保険料の軽減等を着実に実施しており、制度の円滑な運営に努めてまいります。また、この制度には多くの良い面がありますが、高齢者の方々の心情にそぐわない点があったものと考えており、こういった心情に配慮しつつ、よりよい制度への改善を図ることとし、様々な関係者の意見も聞きながら幅広い議論を進めてまいります。

 昨年6月に取りまとめた安心と希望の医療確保ビジョン等に基づき、救急患者を確実に受け入れられる体制づくり、周産期医療と救急医療の連携、勤務医の過重労働の改善、業務負担の多い勤務医等への支援、看護職員の確保など各般の対策を実効性ある形で具体化してまいります。また、医師養成数について、これまでの方針を見直し、過去最大程度まで増員したところであり、さらに臨床研修制度の見直しについても、文部科学省と共に進めてまります。このような各般の取り組みを通じて、今後とも国民が安心して信頼できる医療を確保できるよう努めてまいります。

 薬害肝炎事件の反省に立ち、安全対策の体制強化など医薬品等による健康被害の再発防止のための取り組みを進めます。

 また、血液製剤を投与された可能性のある方々ができるだけ早く肝炎ウイルス検査を受検し、治療を受けられるよう、引き続き取り組みを進めてまいります。

 有効で安全な医薬品・医療機器を迅速に国民の皆様に提供するため、承認審査の迅速化など、いわゆるドラッグラグ、デバイスラグの解消に向けた施策に積極的に取り組むと共に、革新的医薬品・医療機器創出のための5カ年戦略に沿って、関係省庁との連携の下、研究開発の促進、治験活性化、さらに昨年末に採択された先端医療開発特区の推進などに総合的に取り組んでまいります。

 また、血液事業や大麻等薬物乱用対策の推進等に引き続き取り組んでまいります。

 さらに、医療の担い手としての薬剤師の資質の一層の向上を図ると共に、06年の改正薬事法に基づく一般用医薬品の販売制度の見直しの施行に万全を期してまいります。

 国民の生命と健康を守るため、着実な生活習慣病の予防に一層取り組んでまります。

 新型インフルエンザ対策につきましては、政府の行動計画やガイドラインに基づき、地方公共団体や関係機関と連携・協力しつつ、健康危機管理の観点から、政府一丸となって対策を推進してまいります。

 一方、生活習慣病の予防については、昨年4月から実施しているメタボリックシンドロームに着目した特定健康診査・特定保健指導の円滑な実施を図ると共に、「健康日本二十一」を一層推進してまいります。また、「がん対策推進基本計画」に基づき、その進捗状況を踏まえつつ、がんの総合的・計画的な対策を推進してまいります。

 このほか、肝炎対策について、インターフェロン治療にかかる医療費助成を柱とした「新しい肝炎総合対策」の着実な実施に全力を尽くしていくほか、難治性疾患の診断・治療法の研究開発を推進するなど、難病対策のより一層の充実に努めてまりいます。

 厚生労働行政には多くの課題が山積しております。私自身が引き続き先頭に立ち、その解決に向けて国民の皆様からの様々な声を真摯に受け止めながら、全力で取り組んでまいります。

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