実務実習修了後における学生の臨床能力を大学が客観的に評価する「pccOSCE」(post-clinical clerkship OSCE)の試行的導入が始まっている。指導薬剤師により同意を得た患者を対象に学生が対応し、指導薬剤師と大学教員が到達度の評価を行う。実務実習前段階で臨床能力を評価する「OSCE」「CBT」は実施されてきたが、実務実習を経験した学生のパフォーマンスの評価手法は未確立だった。現場で成功事例を集積し、実習施設や指導薬剤師でバラツキがある到達度評価の標準化など運用モデルを構築したい考え。
一部施設でトライアル
薬学実務実習をめぐっては一部の項目で学生の到達度が低いのが課題となっている。文部科学省委託事業で2019年度に実施した全国の薬学部・薬科大学を対象に改訂モデル・コアカリキュラムに基づく実務実習実施に関するウェブ調査では、実務実習で概略評価の到達度が3以上の学生が6割未満である項目として、薬局・病院に共通して「処方設計と薬物療法の実践」が挙げられた。
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