富士フイルム富山化学は、治療用放射性医薬品「ルタテラ静注」(一般名:ルテチウムオキソドトレオチド〈177Lu〉)を29日に新発売すると発表した。ルタテラと併用するアミノ酸輸液「ライザケア輸液」も同日に発売予定。
ルタテラは、ソマトスタチン類似物質に放射性同位元素のルテチウム177を標識した医薬品。神経内分泌腫瘍に高発現するソマトスタチン受容体に結合し、ルテチウム177から放出される放射線で癌細胞を攻撃する。
放射性リガンド療法の一種であるペプチド受容体放射性核種療法に用いられる医薬品として、国内で初めて承認されたもので、ソマトスタチン受容体陽性の神経内分泌腫瘍に用いられる。
同社は、既に販売している診断用放射性医薬品「オクトレオスキャン静注用セット」に、治療用放射性医薬品のルタテラを追加することで、神経内分泌腫瘍の診断から治療までのトータルソリューションを展開したい考え。