通常の食事から十分に栄養素を摂取できない人に向け、嚥下補助食品、栄養補助食品、流動食などの栄養療法食品を製造・販売するニュートリー(本社四日市市)は、苦い粉末や飲み込みにくい粒を飲み込みやすくする個包装のゼリー飲料「ペースト状のオブラートbit(ビット)」いちご味を新発売した。これまで「ペースト状のオブラート」はプレーン味、いちご味の2種(1パック150g)を発売していたが、服薬時に便利な使い切りサイズの個包装(18g入り)を新たに加え、ラインナップ拡充を図った。今後は調剤薬局への販売も強化し、在宅医療現場への提案につなげていく考え。
同社は嚥下補助食品の領域では、とろみ材・ゼリー化材のオリジナルブランド「ソフティアシリーズ」を開発。「ソフティアS」「ソフティアトロメリンEX」「アイソトニックゼリー」「プロッカZn」「ブイ・クレスゼリー」など、特別用途食品「えん下困難者用食品」の取得数では最多。
新登場の「ペースト状のオブラートbit」は、苦い粉末や飲み込みにくい粒も口の中にくっつかず、つるんと飲める、ほんのり甘いいちご味のゼリー飲料。便利な使い切りサイズで、使い方は上部を両手でしっかりと持ち、点線に沿ってゆっくりと切り取る。スプーンなどに移して、粒や粉末を包み込むようにして利用する。
ノンカロリー・ノンシュガー、着色料・保存料不使用で、原材料はゲル化剤(増粘多糖類)、酸味料、香料、甘味料(ステビア)。1袋18g×6個入りで、同社通信販売サイトでの税込み価格は324円(送料無料)となっている。
同品の発売と合わせ、服薬時の違和感をスコア化し、「錠剤嚥下障害」かどうかの程度と対処法を確認できる「PILL-5(ピルファイブ)[日本語版]アセスメントツール」の提供を、同社ホームページで開始した。
錠剤嚥下障害は、薬が飲み込みにくくなる症状で、誰でも起こり得る。本来、飲み込んで胃腸に運ばれる薬が、口やのど、食道に留まってしまうことで薬の効き目に影響を与えたり、誤嚥や窒息を引き起こしたりするという。ニュートリーでは、米国のPeter C.Belafsky教授によって開発された「PILL-5 assessment tool」とライセンス契約を締結し、日本語訳化したものが「PILL-5[日本語版]アセスメントツール」で、五つの質問に回答するだけで、錠剤嚥下障害の有無と程度、対処法を知ることができる。
服薬時の嚥下に特化した国内初の自記式アセスメントツールで、「薬がのどや胸につかえる」「薬が飲み込みにくい」などを感じたことがある人に、五つの質問から錠剤およびカプセルの嚥下の程度をスコア化する。これまで客観的な評価が難しかった「服薬時の嚥下障害」を数値化することで、専門医への相談時に役立てることができる。
錠剤嚥下障害についての詳細は、特設ページ(https://www.nutri.co.jp/nutrition/pill-5)