佐藤製薬は13日、遺伝子組み換え甲状腺癌診断補助剤「タイロゲン筋注用0・9mg」(一般名:ヒトチロトロピンアルファ遺伝子組み換え)を新発売した。
「タイロゲン」は、米ジェンザイムで開発された遺伝子組み換えヒト型甲状腺刺激ホルモンの筋注用凍結乾燥製剤。分化型甲状腺癌で甲状腺の全摘・準全摘を受けた患者の定期検査時に、甲状腺癌診断補助剤として用いられる。タイロゲンを服用することで、検査のたびに甲状腺ホルモン補充療法を中断する必要がなくなるため、患者のQOLを低下させずに診断を受けることが可能になった。
同社は1995年に、ジェンザイムからタイロゲンの日本における販売権を取得し、96年には国内で希少疾病用医薬品の指定を受けていた。既に海外では51カ国で承認されている。
タイロゲンの初年度売上は6000万円、ピーク時の10年目には2億円を見込んでいる。
薬価は、1バイアル10万2849円。