TOP > 企画 ∨ 

【日本薬学会第142年会】シンポジウムの概要 血管透過性を標的とする新戦略での疾患治療

2022年03月23日 (水)

オーガナイザー
 岡田欣晃(阪大院薬)
 鈴木亮(帝京大薬、帝京大先端総研)

 血管は酸素や栄養を運搬するための単なる「チューブ」ではない。血管はその透過性をダイナミックに変化させることで、血液と臓器の間の物質や細胞の移動を制御し、生体恒常性の維持や病態の発現に寄与している。例えば、脳血管の透過性は他の臓器の血管より低く保たれており、脳を異物侵入から守る役割を担う。

 一方で、感染症・炎症性疾患、癌においては、血管透過性の過剰な亢進が病態を悪化させる。このため血管透過性が調節される仕組みを理解し、その制御技術を開発すれば、新発想での疾患治療薬や薬物デリバリーが可能となる。

 本シンポジウムでは、血管透過性制御分子の機能解析と制御薬開発への応用の研究、また、超音波やマイクロバブルを活用したユニークな透過性制御技術についての最新の知見を紹介する。血管透過性を標的とする新しい治療戦略が、感染症、炎症性疾患、脳疾患、癌など、多様な難治性疾患の治療への有用なアプローチとなり得ることを議論したい。

 (岡田欣晃



‐AD‐

この記事と同じカテゴリーの新着記事

HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
人事・組織
無季言
社説
企画
訃報
寄稿
新着記事
年月別 全記事一覧
アカウント・RSS
RSSRSS
お知らせ
薬学生向け情報
書籍・電子メディア
書籍 訂正・追加情報
製品・サービス等
薬事日報 NEWSmart
「剤形写真」「患者服薬指導説明文」データライセンス販売
FINE PHOTO DI/FINE PHOTO DI PLUS
新聞速効活用術