◆先日ある学会で薬系大学の研究者から「小児用医薬品製剤は無味無臭無着色が理想的」と聞いた。飲みやすい製剤について患児らに話を聞いた結果という。その方が薬剤師も現場でアレンジしやすいとの声もあった
◆現状、小児用医薬品には風味を付けた製剤が多い。甘味剤を使って苦味をマスキングした方が、小児は飲みやすいと製薬企業が考えて製品開発を進めた結果だろう
◆なぜ、研究者が指摘した理想と現実の製品に差があるのだろうか。製薬企業は、理想的な製剤設計を理解していたとしても苦味を完全にマスキングすることは技術的に難しいのかもしれない。無味無臭無着色製剤以外のニーズにも応える必要がある
◆希望や使用実態などを正確に把握しようにも、十分なコストやマンパワーを割きづらい。しかし、大規模調査による裏付けを得なければ開発にも踏み出しにくい。小児や医療者など現場の希望や意見を蓄積できるデータベースを構築・共有し、正確で多様なニーズを探し出せるようになるといいのではないか。
理想的な小児用製剤とは
2022年06月10日 (金)
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