製薬企業各社の入社式が1日に行われた。世界的な不況で人材育成の重要性が叫ばれる中、各社の社長あいさつでは、「チャレンジ」というキーワードが多く挙がった。昨年10月に、協和発酵とキリンファーマの統合によって発足した協和発酵キリンでは、松田譲社長が第1期生を前に、「組織の力を最大限に発揮させるのは、人が作り上げる組織の風土だと思う。失敗を恐れず、常にチャレンジし続ける企業文化を作り上げていくことが最も大切だ」と訴えた。
武田薬品
長谷川閑史社長は、「会社にとってはチャレンジングな状況が続くが、新入社員の皆さんには、活躍の場が世界中に無限に広がっているということ。まずは与えられた仕事に誠心誠意取り組み、着実な成果・実績を上げてください。そうすれば、必ずチャンスはめぐってきます」と激励した。
アステラス製薬
野木森雅郁社長は、活躍に必要な取り組みとして、「社会人として常に高い志を持ち、真のプロフェッショナルになること。二つ目は、多様な価値観を尊重しグローバルな視点で考えること。そして三つ目は、常に明るく、楽しく、夢を持って仕事に取り組むこと」だとアドバイスした。
第一三共
庄田隆社長は、「第一三共グループ人の自覚を持ちつつ、その枠にこだわらず挑むことへの勇気を持ち続ける企業人であってほしい」とした上で、「周りを気にして、横並びに進むのではなく、むしろ先んじた視野を持って進むことを期待します」とのメッセージを送った。
エーザイ
内藤晴夫社長は、「より多くのことを考え、入念な準備をすること、他者の意見や知恵を大切にすること、細かなことを大切にすること、眼前の一戦に全力を尽くすこと、陰徳を積むことが成功の鍵となる」と訓示した。
塩野義製薬
手代木功社長は、「本格的なグローバル展開していこうという、新しいことに果敢に挑戦しようというこの時期に、皆さんのような若いエネルギーがとても貴重な戦力となりえる」と述べると共に、「礼節を守ること」や「時間の大切さを認識すること」など社会人としての責任を求めた。
ツムラ
芳井順一社長は、「皆さんには、意欲と情熱をもって努力し、それぞれの資質をしっかり磨き、夢や目標にチャレンジして欲しい」と語った。
テルモ
高橋晃社長は、「新人の重要な役割は、既存の組織に新風を吹き込むこと」と強調。「テルモを世界に存在感のある尊敬される企業にするために、新しいテルモの歴史を一緒に創っていきましょう」と呼びかけた。
日本新薬
前川重信社長は、「皆さんの若い力が、今年創立90周年を迎える伝統ある日本新薬の、さらなる成長の大きな原動力になることを、心から期待しています」と語った。
協和発酵キリン
松田譲社長は、「皆さんは、この新しい会社協和発酵キリンの第1期生となる記念すべき年に入社された」と語り、「失敗を恐れず、常にチャレンジし続ける企業文化をつくり上げていくことが最も大切だ」と挑戦することの重要性を呼びかけた。
大塚ホールディングス
樋口達夫社長は、「不況だからこそ、世界はチャンスにあふれている。皆さんの出番も世界にある」と力強く語った。
大正製薬
上原明社長は、「自分の将来は自分で築くものであり、努力の積み重ねが明日の自分につながるという意識で毎日の仕事に取り組んでください」と要請した。