ツムラは、夕張市に漢方製剤の原料となる生薬の生産・加工・保管拠点を設置し、北海道での生薬栽培を強化する。2009年秋から栽培を開始し、19年までに栽培面積を約1000ヘクタール、生産量を2000トンにまで拡大する方針だ。
ツムラは、北海道、高知、岩手、群馬、和歌山の国内5カ所で生薬の栽培を行っている。そのうち生産量の約3分の1を占める北海道では、大規模栽培によってコスト削減が見込めると判断。今回、新たに夕張市に生薬の生産・加工・保管拠点を設置し、国内栽培を強化することにした。
現在、北海道の栽培面積は70ヘクタール、生産量は300トンだが、夕張市で09年秋から生薬の栽培を開始することで、19年までに栽培面積を約1000ヘクタール、生産量を2000トンまで拡大する。また、夕張市に自社農場を立ち上げる予定もあるという。
一方、栽培した生薬の加工・保管業務については、10年秋以降から開始する。その後、北海道における生薬の加工・保管拠点は、夕張市に集約していく方向にある。既にツムラは、千歳市に生薬の乾燥場を保有しており、夕張市の拠点との連携によって、さらなる生薬栽培の効率化を図っていく考え。
なお、生薬の生産・加工・保管に携わる人員は、全て現地で採用する方針で、地域の雇用創出にも貢献を果たしていく。
ツムラの生薬の生産量割合は、中国が80%、国内は15%となっている。
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