オーガナイザー
宮地弘幸(東大院薬創薬機構)
前仲勝実(北大院薬)
近年、中分子(分子量が500から2000位の有機化合物)が有望な創薬モダリティーの一つとして期待されている。特に未開拓創薬標的である、蛋白質間相互作用を起点とする生体内シグナル伝達系の制御に基づく医薬品創製において期待が大きい。
しかし、中分子創薬の加速には中分子の固有課題を理解し克服することが、適切なin vivo活性発現の観点から重要である。特に、中分子の低溶解性や低膜透過速度の克服は病態モデル動物に対して高い有効性を示すリード化合物創製の観点から欠かせない。
ではどのようなアプローチが有効であろうか!アルカロイドやペプチド、オリゴ核酸等中分子ケモタイプは多彩である。本シンポジストたちは、種々のケモタイプ中分子を“集め、合成し、統一方法に基づき解析し、それらの結果をまとめ、整理・統合し、情報共有および利活用する”ことが重要と考えた。
本シンポジウムで、専門性の異なるヘテロな研究者集団による多面的中分子研究の成果を紹介する。
(宮地弘幸)