
塩野義製薬は、チアジド系降圧利尿剤「フルイトラン錠1mg」(一般名:トリクロルメチアジド、写真)を新発売した。
フルイトランは、米国シェリング・プラウで開発され、1960年に米国で発売されたチアジド系降圧利尿剤トリクロルメチアジドの経口用製剤。腎臓の遠位尿細管でナトリウムや水分の再吸収を抑え、体内の余分な水分を排出して尿の量を増やし、高血圧症による心臓への負担を軽減する。
日本高血圧学会の高血圧治療ガイドライン09(JSH2009)でも、アンジオテンシン受容体拮抗剤(ARB)を含むレニン・アンジオテンシン系抑制薬と、少量の降圧利尿薬の併用療法が、降圧効果の相乗作用のみならず、電解質・糖代謝に対する副作用を相殺できる利点があるとして推奨されている。
塩野義製薬では、「フルイトラン錠2mg」を既に1960年から販売している。今回、少量製剤の「1mg」の発売によって、患者の利便性の向上や、ARBの高血圧治療剤「イルベタン錠」との併用による降圧効果の増強を可能とした。
薬価基準は、フルイトラン錠1mg1錠=6・30円。