
工場外観
富士フイルムは、抗体医薬などのバイオ医薬品のCDMO事業を日本でも本格的に行うことになった。そのための新工場が23日に竣工した。世界最大級の容量となる培養タンクも備え、バイオ薬CDMOとして日本最大級の規模となる新工場は、子会社の富士フイルム富山化学が富山県にある富山第二工場内に新設したもので、国内需要の取り込みを進める。グループで先行整備している海外工場と共通設備にすることで連携しやすい体制を整え、2027年の稼働を目指す。同社が培ってきた低分子薬製造技術も生かした抗体薬物複合体(ADC)の原薬製造から製剤化までの受託製造サービスは特徴の一つだ。
バイオ薬は医薬品市場の主流。しかし政府によると、バイオ薬の製造のほとんどは海外で行われ、経済安全保障上の問題のほか、バイオ薬の新薬開発にも支障が生じている。富士フイルム富山化学は、日本の開発・製造担当者と海外CDMOとの間で生じやすい時差や言語のハードルがない国内拠点を国際基準に準拠して整備することで、日本のアカデミア、バイオベンチャー、製薬企業の需要を取り込む。3~5年で売上100億円を目指す。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。






















