米国のアボットはこのほど、米国でラボ開発検査(Laboratory Developed Test:LDT)として提供されている新たな多がん種早期検出(Multi-Cancer Early Detection、MCED)検査「CANCERGUARD(キャンサーガード)」を、7月に日本で発売する計画を発表した。
同製品は、同社が最近買収したエグザクトサイエンス社によって、昨年9月に初めて米国で販売開始されたMCED検査で、血液中の複数のがん細胞由来のメチル化DNAおよび蛋白質を解析することで、幅広い種類のがんの検出につなげる検査。治療選択肢が限られがちな、進行期に至るまで診断されにくいがんも対象としており、より早期の段階でのがん検出に貢献することが期待される。
日本のがん登録データによれば、全がんのうち約48%は、現在実施されている5大がん検診プログラムの対象となっていない。同製品は、こうした既存検診の空白を補完し、早期発見の機会を拡げることで、依然として満たされていない医療ニーズに応えることが期待されている。
また、一度の血液検査で、膵臓がん、卵巣がん、肝がん、食道がん、肺がん、胃がんなど、死亡率の高いがんを含む50種類以上のがんのシグナルを検出することができる。これらの結果から、同は、50種類以上のがんの早期発見につなげる可能性がある。
米国での臨床研究では、幅広いがん種を対象に全体で64%の感度を示している。また、ステージIまたはIIのがんの3分の1超を検出しており、治療可能性が最も高い段階で疾患を捉えられる可能性が示されている。さらに同検査は、不要な陽性結果をできるだけ抑え、不必要な追跡検査を避けることを目的としており、97.4%という高い特異度を達成している。
米国の医療環境を前提としたモデル試算では、現行の検診に加えてエグザクトサイエンスのMCED技術を10年間使用した場合、ステージIVで診断されるがんが42%減少し、がん関連の全死亡率は18%低下する可能性が示されている。
これらの結果から同製品が、がんスクリーニング検査の新たな選択肢としてアウトカムの向上に寄与し、がん検出の水準を高めることが期待される。
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