良いプロトコルだけでは、試験は成功しない
“Protocol-to-Patient”で実現する、次世代の臨床開発戦略
近年、臨床試験を取り巻く環境は急速に複雑化しています。特にオンコロジーや希少疾患領域では、組み入れ条件の高度化に伴い、患者特定や登録の難易度が大きく上昇しています。
実際、多くの試験が想定どおりに患者登録を進められず、タイムライン遅延やプロトコル修正を余儀なくされています。その背景には、「プロトコル設計」と「患者登録」が分断されたまま進められているという構造的な問題があります。
つまり、“設計できる試験”と“実行できる試験”の間に、大きなギャップが存在しているのです。
臨床試験の失敗は、患者登録前から始まっています
臨床試験が失敗する要因として、これまでは「患者リクルート不足」が注目されることが多くありました。しかし現在では、そのさらに前段階であるプロトコル設計自体に課題が潜んでいるケースが増えています。
などです。
こうした問題は、試験開始後に発覚するほどコストインパクトが大きくなります。結果としてプロトコル修正が増加し、施設立ち上げの遅延や施設パフォーマンス低下を引き起こします。実際、タフツ医薬品開発研究センター(Tufts CSDD)の調査によると、プロトコルの57%に少なくとも1つの大幅な修正があり、そのうちの半数近くは回避可能な修正でした。また、実質的な修正を実施するためのコストは、第II相プロトコールで141,000ドル、第III相プロトコールで535,000ドルでした。
多くの製薬企業では、プロトコル設計・フィージビリティ・施設選定・患者募集が別の部署として存在しますが、本来、これらは分断されるべきではありません。プロトコル設計の時点から、「本当に患者が存在するのか」「どの施設なら登録可能なのか」まで見据えて設計する必要があります。
“Protocol-to-Patient”という考え方
こうした課題に対して、サイトラインが提唱しているのが、“Protocol-to-Patient”というアプローチです。これは、プロトコル設計から患者登録までを、一気通貫のクリニカル支援・ジャーニーとして捉える考え方です。
計画・探索・登録という一連の流れを統合し、試験全体の実行可能性を高めていきます。
単なる試験データベースや患者募集支援ではなく、“臨床開発全体の成功率を高める意思決定基盤”として機能する点が、このアプローチの特徴です。
AIとリアルワールドデータが変えるフィージビリティ
近年、特に注目されているのが、AIおよびRWD(リアルワールドデータ)の活用です。
従来のフィージビリティ評価では、過去試験データや施設アンケートに依存するケースが多くありました。もちろんそれらは有用なものの、それだけでは現実の患者可視性や競合状況を十分に把握することは困難です。
サイトラインでは、プロトコル設計から患者リクルートメントを支援する製品群、Protocol SmartDesign、Trialtrove、PatientMatchなどを組み合わせることで、
- 実患者ベースでの条件検証
- 患者到達可能性の分析
- 患者登録リスク予測
- 治験責任医師ネットワーク分析
などを可能にしています。
これにより、「科学的には正しいが、実際には運用できない試験」を減らし、より現実的な試験設計につなげることが可能になります。
サイトラインによる支援内容の詳細はこちらからご覧ください。
“失敗しない臨床開発”へ
今後、臨床試験はさらに複雑化していくと考えられます。
だからこそ求められるのは、個別プロセスの最適化ではなく、“臨床開発全体をつなぐ視点”です。重要なのは、患者募集を後工程として扱うのではなく、プロトコル設計の時点から登録の成功を逆算することです。良いプロトコルだけでは、試験は成功しません。
これからの臨床開発には、“Protocol-to-Patient”という統合型アプローチが、ますます重要になっていくでしょう。
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◎詳細はこちら:“Protocol-to-Patient”
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