島津製作所は15日、同社の卓上型精密万能試験機「オートグラフAGS-Vシリーズ」と高速度ビデオカメラ「HyperVision HPV-X3」が、ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン州デザイン・センターが主催する世界最高峰のデザイン賞「Red Dot Design Award 2026」の「Product Design」賞を獲得したと発表した。授賞式は、同州エッセン市で7月7日に開催予定で、同市内のレッド・ドット・デザイン・ミュージアムには両製品の説明パネルが1年間展示される。
昨年5月に発売された「オートグラフAGS-Vシリーズ」は、材料の強度や力を加えた際の変化を測定する強度試験に使用されている。電気自動車(EV)やカーボンニュートラル関連で拡大する新素材・新構造の部品・製品の強度試験の需要に対応すべく開発された。卓上に設置できるほどの省スペースと堅牢なつくりを実現した点や、製品を操作する液晶タッチパネルコントローラーに、シーンに合わせて最適なボタンや情報を表示したことで直感的に操作できる点が評価された。
昨年2月に発売された「HyperVision HPV-X3」は、同社が初めて高速度ビデオカメラを手掛けてから20周年の節目に発売された。毎秒2000万コマという超高速撮影と高解像度を両立したことで、高速現象を高精細に可視化できるため、材料科学や宇宙分野、医療、産業などの最先端研究で活用されている。ワークフロー全体を見直し、使用時のユーザーのストレス低減と効率化に寄与する工夫がなされているほか、塗装を用いない筐体設計を採用することで環境負荷を低減している点が評価された。
「Red Dot Design Award」は、1955年創設の国際的なデザイン賞。昨年9月に日本インダストリアルデザイン協会(JIDA)との協力関係の締結を機に日本での認知度が高まっている。「プロダクトデザイン」「ブランド・コミュニケーションデザイン」「デザインコンセプト」に分かれており、今年は同社の2製品が、機能性、ユーザビリティ、審美性などの観点から「プロダクトデザイン」部門で受賞した。
同社は長年、製品デザインの統一を通してブランド価値の向上と信頼性の強化に努めてきている。その結果、「Red Dot Design Award」に6年連続で入賞しているほか、「グッドデザイン賞」(日本)や「iF Design Award」(ドイツ)、「IDEA」(米国)でも多数の受賞歴がある。また、製品にとどまらず、科学技術への興味を喚起する活動として、24年、26年にはデザインスタジオwe+と共同で制作したサイエンスアート作品を世界最大規模のデザインの祭典「ミラノデザインウィーク」(イタリア)で展示している。
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