処方箋入力を本部で代行‐業務負担軽減し対人専念

左から2人目が齊田専務、3人目が齋藤社長
パル・オネストが運営するパル薬局は、ネグジット総研が提供する「調剤くんV8」の新オプション「本部入力システム」を鶴瀬駅前ビル店(埼玉県富士見市)に導入し、グループ37店舗全体で薬剤師が対人業務に専念できる環境整備を進めている。鶴瀬駅前ビル店の事務スタッフが他店舗から依頼された処方箋入力を遠隔で担うのが特徴で、各店舗の業務負担軽減と効率化を図る。薬剤師から事務スタッフへのタスクシフト・シェア推進にもつなげる。
パル薬局は1989年創業。地域医療に欠かせない薬局を目標に埼玉県南西部を中心に37店舗を展開している。薬剤師138人を含む220人が在籍し、健康サポート事業のほか、認定栄養・ケアステーションと併設したPALCAFEの運営など、薬局の新たな価値創造にも取り組む。
齋藤裕之社長は「処方箋がなくても来局できる薬局を目指している。地域の健康寿命延伸に貢献できる存在となり、未病・予防にも関わっていきたい」とビジョンを語る。
その実現に向けて進めるのが、薬剤師の専門性を生かせる業務環境づくりだ。パル薬局では社内資格制度「パル・オネスト・ファーマシスト・パートナー」(PPP制度)を整備し、資格を持つスタッフが調剤補助業務を担っている。
さらに医療DXを活用し、2月にオープンした鶴瀬駅前ビル店を中心に処方箋入力を集約する体制の構築を進めている。同店舗には平均2人の薬剤師と1人のスタッフが常駐し、通常業務に加えてグループ店舗から依頼された入力業務を担う。
例えば1人薬剤師の店舗では、事務スタッフが急きょ欠員となった場合、受付から処方箋入力、患者対応までを薬剤師が担わなければならず、大きな負担となる。本部入力システムでは、店舗から依頼を受けた鶴瀬駅前ビル店のスタッフが処方箋画像データを入力する。
店舗側が行う作業は、処方箋のスキャンと本部への依頼、入力完了後のデータ確認と確定処理のみ。採用薬の選択や加算設定など、複雑な処方では5分以上を要していた入力作業も、本部へ依頼することで負担を大幅に軽減できる。本部への依頼後は調剤や患者対応に時間を充てることが可能になる。
データのやり取りにはVPN接続を採用しており、通信データは高度な暗号化技術で保護。アクセス権限も厳格に管理されているため、個人情報を含む重要データも安全に取り扱うことができる。

薬局の内観

処方入力画面

水素水サーバー

水素水用のアルミボトル

プライバシーに配慮した面談ブース
通知機能で対応漏れ防止

本部入力依頼メッセージ画面
また、通知機能によって対応漏れの防止も図る。店舗が入力依頼を行うと本部へ通知され、本部がデータを受領すると店舗へ受領通知が送信される仕組みだ。
急な欠員が発生した場合でも本部で対応できるため、業務を円滑に継続できる点も大きなメリットだ。齊田征弘専務取締役は「薬剤師が薬剤師にしかできない仕事に特化できる。現段階では本部と接続している店舗はまだ少ないが、多店舗展開が進めば、本部一括入力によってグループ全体でどれだけの成果を創出できるかが見えてくる」と期待を寄せる。
事務スタッフの専門性を生かした人材配置にも期待する。「各店舗でより適切な配置が可能になる。事務スタッフにも入力が得意な人、接客が得意な人、調剤補助が得意な人など様々な個性がある。得意分野に応じた専門特化を進めることで、グループ全体の生産性向上につながるのではないか」と話している。
薬剤師のテレワーク活用が広がる中、本部入力システムは新たな働き方を支える仕組みとしても期待される。
パル薬局(ネグジット総研)
https://chouzai-sys.nextit.co.jp/





















