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【薬局業務の効率化と質的向上を目指して】しろくま調剤薬局深江橋店(ユヤマ)

2026年07月31日 (金)

鑑査支援機能で在宅強化‐一包化短縮、訪問時間を捻出

しろくま調剤薬局深江橋店

しろくま調剤薬局深江橋店

 大阪市城東区にあるしろくま調剤薬局深江橋店は、在宅業務の拡大に対応するため、ユヤマの鑑査支援機能付き小型全自動錠剤分包機「Litrea-iII(リトリアアイツー)」を導入し、一包化業務にかかる時間を大幅に削減した。高齢者施設への訪問時間を捻出し、患者との対話時間が増えたほか、処方確認などに充てる時間も確保できるようになった。スタッフの心理的負担の軽減にもつながっている。

 同店は大阪メトロ中央線深江橋駅から徒歩5分ほどの住宅地に立地する。駅から近く通勤しやすいことから薬剤師を確保しやすく、店舗面積が広いため調剤業務のスペースも取りやすい。こうした特徴を生かし、大規模高齢者施設を中心とした在宅業務に力を入れている。

 2020年12月の開設以降、当初は近隣の診療所の処方箋を主に応需していたが、しばらくして在宅訪問業務に着手した。同店を含め大阪府で計14店舗を運営する白くま調剤代表取締役で薬剤師の橋本智之社長は、「広い店舗なので、開設当初からグループの中でも在宅訪問に力を入れていく店舗として考えていた」と話す。

 現在は、100人規模の大型高齢者施設3カ所を含む計8カ所の施設在宅に加え、個人在宅にも取り組んでいる。月に応需する処方箋は1400枚ほどで、そのうち在宅が約7割を占める。

 スタッフ数は薬剤師4人、事務員7人の合計11人。普段は薬剤師2~3人、事務員4~5人体制で対応している。若手が多い点が特徴で、社内では、スタッフ数の多さや雰囲気の明るさも含めて、活気のある店舗と受け止められている。患者の口コミでも好意的な評価を得ており、門前にとどまらず、面での処方箋応需も増えている。清潔感のある広い店内ではOTC医薬品販売も行っている。

橋本氏(右)と兵頭氏

橋本氏(右)と兵頭氏

 同店では、在宅訪問に着手する際、調剤量の増加を見込み、ユヤマの小型全自動錠剤分包機「LitreaIV(リトリアフォー)」を導入した。一包化業務の効率化に取り組み、在宅業務の拡大を支える体制を整えてきた。

 同機器は、錠剤を充填するカセットを2種類併用できる点が特徴。一つは「バリアブルカセット(VC)」で、ユヤマの独自技術により、錠剤の大きさに応じて薬品カセット内の経路サイズを薬局内で自由に変更できる。通常はメーカーに依頼してサイズ変更を行う場合が多いが、薬局内で容易に変更できるため、後発品採用時や医薬品供給不足などによる急な採用薬変更時にも対応しやすい。VCは計128個、機種によっては152個をセットできる。

 もう一つは「ユニバーサルカセット(UC)」で、錠剤の形状に合わせて払い出し口が変化するため、様々な錠剤の払い出しに対応する。半錠にも対応でき、合計4個をセットできる。

スタッフの心理的負担も軽減

モニターで鑑査結果を確認できる

モニターで鑑査結果を確認できる

 今年3月には、鑑査支援機能を備えた「Litrea-iII(リトリアアイツー)」に切り替え、一包化鑑査業務の自動化も進めた。橋本氏は、「業務が煩雑化し、業務量も増えてきている中で、少しでも薬剤師や事務員の労力を減らせないかと考え、最新の機器へ入れ替えた」と説明する。

 同機器は、分包前の錠剤を内蔵の高性能カメラが撮影した画像を、鑑査支援ソフトが解析し、鑑査結果を表示する機能を備える。カセットから払い出した錠剤を専用のシャーレ機構で受け止め、上下2台のカメラで両面を撮影。錠剤に刻印された文字や色調、形状、直径などを読み取って判別する。分包前に撮影するため、錠剤の情報を鮮明に捉えられる。識別率は95%を超えるという。

 分包後の撮影は行わないが、ホッパー部や分包紙内部など、シャーレから落下して分包に至るまでの最終経路も撮影し、安全性を担保する。鑑査データは100日以上保存できるため、調剤後に問い合わせがあった際にも確認できる。

 同機器への切り替えで、一包化業務に要する時間は大幅に減った。同店管理薬剤師の兵頭ゆいか氏は、「鑑査支援機能が付いたことで、鑑査にかかる時間が比べものにならないほど短くなった」と語る。これまで、大規模高齢者施設の調剤では、一包化と鑑査などで準備に1週間ほどかかるケースもあったが、今では4日程度にまで短縮できたという。3人がかりで取り組むこともあった一包化鑑査業務も、今では1人で終えられるケースが出てきた。兵頭氏は「これまで抱えていた、一包化業務が(施設訪問までに)間に合うのかという不安が軽減した」と話す。

 一包化鑑査業務は、全てを機器任せにせず、薬剤師が必ず目視で確認している。まず処方データを基に2週間分などをまとめて一包化し、薬剤師が朝・昼・夕食後など1日目の内容を処方内容と照らし合わせて目視で確認する。その上で、鑑査支援ソフトで全体を確認する。兵頭氏は「先に画面の判定結果を見ると先入観が生じる可能性があるため、まずは薬剤師が目視にて鑑査を行うようにしている」と説明する。

 一包化の精度も高いという。使用を始めて4カ月ほど経過し、ごくまれに異物混入や別薬混入もあったが、いずれも鑑査支援機能で検知できた。

 同機器の導入により、他業務に充てる時間を確保できるようになり、医療安全の向上や対人業務の拡充にもつながっている。兵頭氏は「そもそもの処方自体が合っているかという確認や、施設での医師や看護師、施設スタッフとのやり取りの振り返りなどに時間を使えるようになった」と話す。橋本氏も、「施設への十分な訪問時間を捻出できるようになり、患者との対話時間が確実に増えている」と語る。

 費用対効果について、橋本氏は「機器の価格は高額だが、業務効率化や人件費とのバランスなどを鑑みても、元が取れる投資だと感じている」と話す。その上で、「何よりも、働いている薬剤師や事務員が安心感を持って業務に臨めるようになったことが大きな成果」と強調する。今後は、より多くの患者や利用者との時間を確保し、薬剤師が丁寧に対話できる体制づくりを進めたい考えだ。

しろくま調剤薬局深江橋店(ユヤマ)
https://www.yuyama.co.jp/product/litrea-i%E2%85%B1/



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