
富士フイルムは、透析や点滴などで医療用固定テープを使用する人に向け、テープが剥がれにくい全身用保湿剤「ピュアバリアHDモイストジェル」を新発売した。必要な成分をバランスよく配合し(Formulation)、必要な場所に(Targeting)、必要な形で届ける(Delivery)という、同社独自のFTD技術コンセプトを生かして開発したもので、今後はヘルスケア事業の新たな展開として、医療機関向けの特徴ある化粧品の開発に注力する考え。
「ピュアバリアHDモイストジェル」は、人工透析や点滴に使われる針や医療用固定テープの刺激によって、荒れて乾燥した肌を保湿したいが、テープが剥がれることを懸念して保湿剤を使用できない人をサポートするために開発した。
皮膚を健やかに整える混合和漢植物エキスに加え、保湿成分として油性成分のワセリンではなく、皮膚上に滑らかで丈夫な薄膜を形成することで水分を密閉し、乾燥や摩擦から肌を守る機能性高分子を配合した。
これによって、高い保湿力を実現すると共に、皮膚に塗布した後に、絆創膏や医療用固定テープを貼っても、テープの粘着性が維持され、皮膚とテープをしっかり密着させることができる。
弱酸性で無香料・無着色、パラベン(防腐剤)フリーなど、肌への優しさと安全性にも配慮しており、慢性的な肌荒れの悩みがある人、乾燥肌の人など、幅広く利用できる(カテゴリーとしては化粧品に属する)。税抜き価格は60g2380円。
同社では当面、医療用固定テープの使用頻度が高い人工透析分野の医療機関、調剤薬局で販売していき、その後は順次、人工透析以外の分野にも販路を拡大していく計画。