
協定書を取り交わす美郷町の松田町長(左)と藤井会長
東京生薬協会(藤井隆太会長)は、事業活動の柱の一つである「薬用植物栽培の奨励、育成、指導」の一環として、昨年6月に秋田県の八峰町と生薬の試験栽培に関する協定を締結したが、先月には同じ秋田県の美郷町と生薬栽培をめぐる連携協定を締結した。今回の協定は、遊休農地や山林を活用した国産優良生薬の安定供給を実現し、生薬栽培を産業資源として活用することで町の活性化を実現しようという美郷町の「“生薬の里 美郷”構想」に、同協会が技術指導や研修等を通して協力する形。今春からは、まず甘草等の試験栽培に着手し、同構想の具現化について両者で検討していく。
秋田県南部の奥羽山脈の裾野に位置し、豊かな自然を有する美郷町では、米の生産調整の拡大や農業従事者の高齢化、担い手不足などにより、休耕田の増加や耕作放棄地の発生が懸念されていた。こうした遊休資産を活用し、米以外の新たな特色のある作物の栽培を検討していたが、町では甘草をはじめとする薬用植物の栽培が魅力ある選択肢の一つと判断した。
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