◆高額薬剤の議論がかまびすしい。目下、適応拡大で予測以上に販売額が拡大した抗癌剤オプジーボの薬価引き下げが焦点となっている。国の適正使用推進指針に沿い新薬を正しく使う方向も示されたが、改めて考えさせられるのは画期的新薬とは何かということ
◆C型肝炎薬のソバルディとハーボニーは治癒が期待でき、肝硬変、肝癌への移行阻止による医療費削減効果は計り知れない。オプジーボも予後の悪いメラノーマで効果を示し、癌免疫療法確立に貢献した
◆高額薬と国民皆保険のバランスが焦点になっているが国、医師、保険者等それぞれの思惑から特定の薬が標的となり、取引材料になっているような印象も受ける。医療費削減の切迫性は分かるが、薬の実力を考慮した誠実な進め方なのか疑問に感じる
◆一連の議論で懸念されるのは、日本で革新薬を初上市しても薬価引き下げの標的になるとの誤ったメッセージにつながること。原価方式など不透明な薬価算定のあり方は改善すべきだが、もう少し立場にとらわれない冷静な議論を期待したい。
画期的新薬とは何か
2016年09月23日 (金)
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