
京都大学iPS細胞研究所所長・教授の山中伸弥氏は10月27日、京都市で開かれた薬事規制当局サミットシンポジウムで講演し、再生医療に用いるiPS細胞のストックを今後充実させる上で国際的な連携が必要と訴えた。山中氏は、多くの人に対して免疫拒絶反応を抑えられるHLAホモの細胞からiPS細胞を作製してストックする事業に取り組んでいるが、日本人では発現頻度が低く入手しづらいHLAホモのタイプであっても、欧州では発現頻度が高い場合があるとし、国際連携の構築を求めた。また、各国・地域が連携して規制を整備するよう呼びかけた。
患者本人の細胞からiPS細胞を作製し、目的の細胞に分化させて移植する“自家移植”では時間と費用がかかり過ぎるため山中氏らは、健康成人の細胞から作製したiPS細胞を事前にストックしておき、必要に応じて患者に移植する“他家移植”のインフラ整備を進めている。
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