
毛利順一氏
食道癌の術前化学療法として投与する高用量シスプラチンによる急性腎障害を、適応外使用となる硫酸マグネシウムの静脈内投与で予防できるかを前向きに検証する特定臨床研究が進んでいる。北里大学薬学部講師で同大病院薬剤部も兼任する毛利順一氏が立案し、医師と共同で取り組んでいるもの。臨床研究法の遵守が求められ、実施のハードルが高い特定臨床研究を薬剤師が主導するのは極めて珍しい。30人の参加者を集め、早ければ2025年に結果を発表したい考えだ。
一般的に高用量シスプラチン投与患者の3~5割では、大量の輸液を投与しても急性腎障害が発現するとされる。発現すると、腎障害による不利益が発生するだけでなく、抗癌薬の減量や中止に踏み切らざるを得ないケースもあり、治療効果に影響する可能性もある。
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