聖隷浜松病院と浜松市薬剤師会は、地域で手術予定患者の術前中止薬やアレルギーを含む副作用歴の情報を共有し、薬局で事前に持参薬を鑑別する薬薬連携の取り組みをスタートさせた。診察時の休薬確認は医師の大きな負担となっており、入院前に地域で持参薬を鑑別しておくことで、休薬の指示漏れや患者の休薬忘れを防ぎ、医師の負担軽減につなげる。政令指定都市レベルで術前中止薬の情報共有を地域ぐるみで行うケースは珍しく、今年度には術前中止薬を確認する取り組みを全ての診療科に拡大する予定。将来的には、退院時の情報提供まで一貫した患者サポートを実現したい考えだ。
同院では、手術予定患者で医師の休薬の指示漏れがあったり、患者が休薬を忘れて手術を延期する事態が見られていた。そのため、耳鼻咽喉科や乳腺科など一部診療科では、手術が決まった患者の次回外来受診時に、薬剤部で持参薬を鑑別する取り組みを始めた。しかし、患者の待ち時間が増えてしまうなど、効率的な方法が課題となっていた。
* 全文閲覧には、薬事日報 電子版への申込みが必要です。