今年も日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)主催の「JAPANドラッグストアショー」が開催される。23回目となる同ショーでは、テーマに「新しい生活提案と実践、持続可能社会の実現、課題と向き合うドラッグストア―セルフメディケーションとともに歩むこれからの暮らし」を掲げている。会期は8月18~20の3日間で、会場は東京ビッグサイトとなる。昨年開催された第22回と同様、リアル展示会としての開催を予定している。
前回、第22回の同ショーは、約3年半ぶりのリアル開催だった。新型コロナウイルス感染拡大の影響は同ショーにも例外ではなく、中止やオンラインのみでの開催などの対応を迫られた。こうした中、特に出展社などからリアル開催を要望する声が多く、それらに応える形でのリアル開催だったと思うが、結果的にコロナ禍でも出展者数は過去最大を達成。400社・1159小間の出展があった。
同ショーは、ドラッグストア業界が総力を挙げ、セルフメディケーションを支える様々な商品や情報・システムなどが一堂に集まる「健康と美容」に関する国内最大級の専門展示会である。ドラッグストア、薬局・薬店、業界専門卸・商社などが多く集まり、一般生活者の最も近くでアプローチできるのが同ショーの強みと言えよう。コロナ流行前は3日間の会期で12万人以上を集めるなど、一大イベントとして定着していた。
そして、新型コロナウイルスの感染拡大を経て、コロナ禍でのリアル開催となった前回は、大きな環境の変化に加えて、時期や場所も変更となっての開催に変わった。従来の3月開催は8月という夏開催になり、会場も長く続いた千葉市の幕張メッセから東京有明の東京ビッグサイトへと移った。さらに感染対策を徹底する必要もあった。それだけ大きな変化があったが、主催者、過去最大となった出展社、来場者により、会場は活気にあふれていた。
前回同様に、リアル展示会となる予定の今回は、特別企画ゾーンとして、▽フェムケアゾーン▽SDGsゾーン▽食と健康ゾーン――などの設置が予定されている。
特に現在、フェムケアに関しては盛り上がりを見せており、同ショーでも初のゾーン展開となる。ドラッグストアでのフェムケアカテゴリーの新たな取り組みや、売場の具体的な提案がなされ、ドラッグストアのフェムケアカテゴリーの今後が示されることが期待される。
「JAPANドラッグストアショーを通じた業界の重要性啓発を推進」は、JACDSが昨年12月に公表した今後の事業計画の基本テーマの一つである。約半年後となる8月のコロナの感染状況を見通すことは難しいが、コロナ禍で開催した前回の実績は無駄にはならないはずだ。様々な変化がある中、ドラッグストアショーの歴史がどう紡がれていくか注目したい。