オーガナイザー
鈴木岳之(慶應大薬)
千葉康司(横浜薬大)
創薬能力を持つ国家は10カ国程度であり、製薬産業は日本が世界をリードする立場に立てる可能性のある業界でもある。本シンポジウムでは規制産業であり、保険制度および公定価格(薬価制度)により、他の産業とは異なる日本独自の構造を有する医薬品市場の現状と将来性を検討し、世界的に通用する医薬品を継続的に創出し、世界の医療を常にリードするためにはどのような戦略が必要となるかを考えてみたい。
一方、医療費削減の最も抵抗の少ない標的として医薬品価格の切り下げが恒常的に行われている。その結果、内資系製薬企業の収益が多国的に展開するメガファーマに比肩し得るレベルに到達することが難しくなっているという事実もある。
本シンポジウムでは、これまであまり語られなかった産業面からの視点で、日本発の創薬を継続的に推進するための基盤形成の方略を産官学およびマスコミといった多様な立場から考えてみたい。
(鈴木岳之)