日本病院薬剤師会の武田泰生会長は10日、郡山市内で開催された日本病院薬剤師会東北ブロック第12回学術大会で講演し、病院薬剤師の確保に危機感を表明。病院・診療所に就職する薬学生数の減少が止まらない中、薬局は右肩上がりに就職者数が増えている現状について「バランスが悪いと考えている。今後、病院に就職する薬学生数が減ると、病院での薬学治療管理ができなくなっていく」と指摘。「医師会や日本病院団体協議会(日病協)からも危機感を持って病院薬剤師確保の声を上げていただけるようになっている。この状況を止めていかないといけない」と訴えた。
厚労省が示した各都道府県別の病院・薬局薬剤師の偏在指標については、「上位に薬局が入り、下位に病院が入っている」と指摘。特に東北ブロックは「病院薬剤師の偏在指標下位3県を青森県、秋田県、山形県が占めている。求められる業務量に対して50%台の半ばのマンパワーしかない。東北地方は病院薬剤師数が少ないことが改めて分かった」と述べた。
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