◆「登り始めてはいるが、まだ山頂は遠い」――。大阪府の治験環境に関する懇話会で、分散型臨床試験(DCT)活用の現状について、製薬関係の委員から出た感想だ
◆医療機関中心の治験と比較して、患者中心で来院に依存しないDCTは、距離的に来院が困難な希少疾患患者や移動が困難な患者の負担軽減により、治験参加機会の拡大が期待されている
◆府は今年度から、治験環境整備促進事業を3カ年で実施する。その皮切りとして、オール大阪で医療関係者や関係事業者を集め、府内の治験実施環境の課題を議論する場を設置した。特にDCTの手法で実施される治験に対応できる施設の拡充などについて議論を深める予定だ
◆現在、新薬の治験は国際共同治験が主流。懇話会に参加した厚生労働省関係者も「DCTは来院困難な患者が治験に参加できるということが一つのメリット。国際共同治験に参加できない状況を作らないという点で重要」との見解を示していた。府内でどのように治験環境が整備されるのか行方に期待したい。
大阪府のDCT活用に期待
2023年09月22日 (金)
‐AD‐
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
企画
訃報
寄稿