オーガナイザー
根来亮介(立命館大薬)
出口清香(京大CiRA)
医薬品候補化合物の有効性や毒性を非臨床試験の段階で予測できるin vitroモデルは極めて有用である。しかし、従来のセルラインでは、その予測性が低いことが課題となっている。近年、ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)、オルガノイド、ゲノム編集技術などのブレイクスルーにより、ヒトin vitroモデルの進化は目まぐるしい。さらに、生体模倣システム(Microphysiological systems:MPS)の登場により、従来のプラスチックプレートでは困難であった生体を模倣した複数種類の細胞培養(臓器チップ技術)ができるようになってきた。そのため、MPSに高機能な細胞を搭載した臓器チップが今後の非臨床試験モデルの新たなスタンダードになるのか注目されている。
本シンポジウムでは、創薬研究において重要な腸管や肝臓等に焦点を当て、オルガノイド研究、臓器チップの最新の研究成果および、MPSに搭載するための細胞開発等に関して、若手研究者中心に講演する。
(根来亮介)