ダイトの社長に8月に就任した松森浩士氏は、都内で本紙の取材に応じ「富山のダイトから日本のダイト、それから世界のダイトへと、マインドセットを変えていきたい」と抱負を語った。品質確保と安定供給に寄与する原薬から製剤までの一貫製造体制の強みを強化し、日本を代表する低分子CDMOとしての成長を目指す。今後は後発品を中心とした日本での製造受託・販売委託だけでは持続的な成長が難しいと見て、市場拡大が見込まれる中国事業を強化して当面の成長を図る。今後の成長に向けた事業基盤を整えるため、製造受託・販売委託品目の選択と集中を行う。他社との協業により進めることも視野に入れながら、自社のキャパシティに見合った事業体制にし、品質確保と安定供給を万全にしていく考えだ。
同社は7月、事業のトランスフォーメーションをテーマに2027年度までの新中期経営計画を発表した。既存事業を効率化し立て直すと共に、新規事業による成長で、減益基調の業績の改善を図る内容。売上高は現在の469億円を27年度には570億円にする計画で、中国事業を成長のカギと位置づける。
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